院長挨拶

院長挨拶

沖縄県立宮古病院
院長 川満博昭

初めまして、今年度から宮古病院院長になった川満博昭です。
私は宮古の伊良部島の出身で、2001年に7年目の外科医師として赴任して以来、外科医として勤務して来ました。特にすごい決意があったわけではなく、ただ自分の故郷で働いているという感じです。

さて、私のお世話になった恩師から頂いた言葉で「人生は出会いと別れである。」という言葉があります。初めて聞いた時はよく意味がわからなかったのですが、最近になってようやく実感として理解できるようになりました。
生まれてから、いろんな人と出会って、そしていろんな形で別れが来ます。出会いの嬉しさと別れの寂しさを味わっていくのが人生なのかなと思います。そして、出会った人とお別れの際に笑顔でお別れできて、その人のことを思い出すときに笑顔になれたらいい人生だったなと思えるのではないでしょうか。

これはすべてのことに通じると考えています。当院の究極的な目的としては、宮古病院を訪れる患者様、地域の方々、職員を含む宮古病院の運営に携わる方々、支援していただいているすべての方が、宮古病院に来て、出会えて、そして、何らかの形で宮古病院から去っていくときに、宮古病院に出会えてよかったなと思って頂けることだと考えています。

実際の宮古病院では十分にそうなっていはいません。これからその目標にむけて課題を一つ一つクリアーしていきたいと考えています。

まず達成すべき課題として、残念ながら私たち宮古病院のスタッフ自身でも「宮古病院で良かったな。」とは思えていない職員も多数いるように思えます。宮古病院には500人余の職員が働いています。そして毎年3月から4月にかけて大幅に人の入れ替わりがあります。これまで一緒に仕事して仲良くなれたなと思っても、別れの時が来るというのが常です。これまで、私自身が出会えた範囲内では、出会えてよかったと思っていただけた人が多かったと思います。でも、いろんな意味でそうできなかった人もまた多数います。
誰かに笑顔を提供するには、まずは自分自身が笑顔になれる事が重要だと考えています。そうすることで宮古病院から「出会えてよかった。」と思える輪を宮古全体に広げて行けるのではないかと考えています。宮古病院で働いて、いつかここを去るときに、「宮古病院で働けて良かったな。」って笑顔で思えるような病院にしたいというのが院長としての今年度の目標です。

宮古病院の院長としてできるだけ、目標にむけて創意工夫を凝らして頑張っていきたいと考えています。ただ、私一人だけの力では全く足りません。よろしければ、こうすれば宮古病院に来て「宮古病院でよかった。」と思える方法や助言などを頂けるととてもありがたいです。宮古病院も一緒に笑顔あふれる病院にするためにお力をお貸しください。これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。