診療科・部門外科

外科の理念

患者様中心の医療を提供し、地域中核病院として皆様に信頼され、満足していただける外科を目指しております。
当科では、虫垂炎、胆嚢結石症、鼠径ヘルニアなどの良性疾患に加え、消化管、肝胆膵、乳腺領域を中心とした悪性疾患に対しても積極的に外科治療を行っております。
当院はERを常設する地域の中核病院として、救急医と密接に連携しながら、24時間体制で緊急手術に対応しております。
近年では鏡視下手術を積極的に導入しており、良性・悪性を問わず腹部疾患に対しては、鏡視下手術を第一選択としております。根治性を損なうことなく、患者様の身体的負担を軽減した低侵襲治療の提供に努めています。
また、がん患者様に対する化学療法も当科が担当しており、薬剤師、看護師を含めたチーム医療体制のもと、各種ガイドラインに準拠しながら、患者様一人ひとりの病状に応じた適切な抗がん剤治療を行っております。
一方で、島内には放射線治療設備がないため、放射線療法を必要とする患者様につきましては、沖縄県内の関連医療機関と連携し、速やかに紹介・対応を行っております。
私たちは、島内において標準的な外科医療を完結できる体制の構築を目標としております。その実現に向け、沖縄県病院事業局とも協議を重ねながら、医療設備や病院機能の整備にも取り組んでおります。
昨今、外科医の減少や働き方改革の導入により、外科医療を取り巻く環境はますます厳しさを増しています。特に当院のような離島地域においては、外科医不足が「救えるいのちを救えない」状況につながりかねません。
当科では、若手外科医の確保・育成を目的として、日本外科学会専門研修プログラムの連携施設として体制を整え、積極的な人材育成確保に努めております。
今後も地域住民の「いのちを守る外科医療」を継続・発展させるべく、尽力してまいります。
日本外科学会専門研修連携施設:沖縄県立中部病院、沖縄県立南部医療センター、鳥取大学、聖隷浜松病院、東京ベイ市川医療センター、練馬光が丘病院、総合南東北病院、明和病院

基本方針

  • インフォームドコンセントを重視し、患者様が診療内容を十分に理解できるよう丁寧な説明を行うとともに、患者様の自己決定権を尊重した医療を提供します。
  • 個人情報保護法および当院の方針に基づき、患者様のプライバシーと人権の保護に努めます。
  • 宮古地区の病院、診療所、開業医、介護・福祉施設との連携を深め、「顔の見える医療」を通じて信頼関係を構築し、地域社会に貢献する医療を目指します。
  • 島外の医療機関とも密接に連携し、救急医療や高度医療を含めた地域中核病院として、質の高い医療サービスを提供します。
  • 医学・医療の進歩を積極的に診療へ取り入れるとともに、科学的根拠に基づいた安全で標準的な医療を実践します。
  • 日々研鑽を重ね、医療知識および技術の向上に努めます。

手術実績

(単位:件)

令和 令和 令和 令和 令和 令和 令和
胃切除術 13(2) 7 10 8 15(12) 10(8) 12(5)
結腸切除術 28(11) 37(7) 34(10) 33(11) 27(20) 46(35) 38(27)
直腸切除術 13(5) 13(8) 15(11) 28(9) 17(12) 8(5) 12(10)
肝切除 3(1) 7 2(1) 5 2(1) 3 7(2)
胆嚢摘出術 86(76) 87(70) 84(68) 75(67) 102(99) 94(94) 90(89)
虫垂切除術 43(35) 48(36) 36(34) 27(21) 38(36) 35(32) 43(41)
肛門手術 14 11 11 6 19 21 27
乳房切除術 18 11 18 13 17 14 15
鼠径ヘルニア根治術 34(7) 35(5) 33(2) 37(2) 34(26) 30(23) 41(28)
シャント造設術 23 30 17 19 16 32 33
腹腔鏡手術割合(%) 63 56 59 52 88 81 82
*( )腹腔鏡手術

論文・学会実績

(論文)
・Development of a new indicator of surgical burden using person-time-adjusted surgical volume: a cross-sectional regional analysis in Japan
Shima Asano、Susumu Kunisawa、Yuichi Imanaka BMJ Public Health 2025 ,3
・Two-step treatment with laparoscopic fistula closure for colocutaneous fistula secondary to sigmoid colon diverticulitis without colonic resection: A case report
Shima Asano、Chikai Mitsuhara、Masayoshi Nishihara、Naoya Ozawa
Surgical Case Reports 2025, 7
・Laparoscopic Cholecystectomy for Ruptured Gallbladder Varices Diagnosed by Preoperative Endoscopic Ultrasonography: A Case Report
Takahisa Hirano, Masayoshi Nishihara, Michitaka Honda, Shima Asano, Naoya Ozawa, Shoko Himeiwa, Hirokatsu Iida, Shiho Terada, Hiroaki Kawamitsu
Journal of Surgical Case Reports, Volume 2025, 12(1)

・A case of descending colon cancer achieving a complete response with preoperative capecitabine plus oxaliplatin therapy following colorectal stenting
Chikai Mitsuhara, Masayoshi Nishihara, Naoya Ozawa, Shima Asano
Surgical Case Reports, Volume 2025,(2)

(学会)
・大腸ステント留置後に術前CapeOX療法にて病理学的完全奏功が得られた下行結腸癌の1例
光原智海, 西原政好, 浅野志麻, 小澤尚弥, 辰巳諒, 橋本知哉, 川満博昭 第80回日本消化器外科学会総会、2025(兵庫)
・大腸ステントを留置した結腸癌・直腸癌に対して術前化学療法を行った3例
小澤尚弥, 西原政好, 上山聡仁, 光原智海, 浅野志麻, 川満博昭 第80回日本消化器外科学会総会、2025(兵庫)
・汚染ヘルニア手術におけるメッシュ感染予防
小澤尚弥, 宮木祐一郎, 飯田大勝, 寺田志帆, 平野貴久, 姫岩翔子, 浅野志麻, 川満博昭, 西原政好 第87回日本臨床外科学会学術集会、2025(東京)
・重機による腸間膜損傷に対して緊急手術・新鮮全血輸血を行い救命した1例
小澤尚弥, 西原政好, 小出夏歩, 寺田志帆, 飯田大勝, 姫岩翔子, 浅野志麻, 川満博昭 第90回沖縄県外科学会、2025(那覇)
・亜全胃温存膵頭十二指腸切除術後の膵管空腸吻合部狭窄を伴う膵石性膵炎に対して超音波内視鏡下膵管ドレナージが有効であった一例
姫岩翔子, 政次恭佑, 小泉葵, 鈴木禎子, 小澤尚弥, 盛島明丈, 浅野志麻, 新里雅人, 西原政好
第62回日本腹部救急医学会総会、(横浜)

医師紹介

西原 政好

役職  :外科部長
専門分野:肝胆膵外科、腹腔鏡手術全般
出身大学:関西医大
所属学会 資格:
・大阪大学 医学博士
・鳥取大学 医学部連携臨床教授
・沖縄県がん診療連携協議会 幹事
・日本外科学会 指導医、専門医
・日本消化器外科学会 指導医、専門医
・日本消化器内視鏡学会 指導医、専門医
・日本肝胆膵外科 名誉高度技能指導医
・日本消化器内視鏡外科学会 技術認定医
・日本消化器外科学会 がん外科治療認定医
・日本臨床外科学会評議員

令和5年4月1日より外科に着任いたしました。
当科は、宮古島において外科疾患に総合的に対応できる唯一の基幹病院として、がんを中心とした高度外科治療に加え、急性腹症や外傷に対するACS(Acute Care Surgery)にも24時間体制で取り組んでおります。
近年、外科医療は著しい進歩を遂げており、低侵襲治療である腹腔鏡手術は標準術式となり、さらにロボット支援手術も急速に普及しています。当院においても、将来的にはロボット手術を実施できる体制を整え、離島においても高度で先進的な外科医療を提供できる施設を目指しております。
宮古島の地域医療を支え、“いのちを守る外科医療”をともに発展させていく情熱ある外科医を心より歓迎いたします。
美しい宮古ブルーの海を眺めながら、島酒を片手に、宮古病院、そして日本の外科医療の未来について一緒に語り合いませんか。


浅野 志麻

役職  :医療部長兼消化器外科部長
専門分野:消化器がん、消化器・一般外科、乳腺外科
出身大学:
東京医科歯科大学(2004年卒)
University of Sydney, School of Public Health(2020年MPH)
京都大学大学院医学研究科 社会健康医学系専攻 健康危機管理システム学 博士後期課程修了(2026年PhD)客員研究員(2026年~)
所属学会 資格:
・日本外科学会 専門医
・日本消化器外科学会 専門医
・日本消化器外科学会 がん外科治療認定医
・公衆衛生修士 MPH(Master of Public Health)
・マンモグラフィ読影認定医
・乳房超音波検査判定医師
・日本内視鏡外科学会
・日本消化器外科学会
・日本乳癌学会
・日本乳癌検診学会
・日本臨床外科学会
メッセージ:地域に住む人々のための外科医療とは何か、を日々考え、臨床と研究両方からアプローチしています。地域にいながら世界へ発信できる地域外科医療の在り方を確立させたいと思っています(Global Surgery/Rural Surgery)。地域の外科医療に興味がある方、ぜひお声がけください!


小澤 尚弥

役職:医員
専門分野:消化器・一般外科、Acute Care Surgery
出身大学:福島県立医科大学
所属学会:
・日本外科学会
・日本消化器外科学会
・日本Acute Care Surgery学会
・日本内視鏡外科学会
・日本大腸肛門病学会
資格:
外科専門医
マンモグラフィ読影認定医
JATEC受講
メッセージ:宮古島の皆様、先生方にご安心いただけるような外科治療を提供できるように尽力します。


姫岩 翔子

役職:医員
専門分野:一般外科、Acute Care Surgery
出身大学:東京慈恵会医科大学(2021年卒業)
略歴:
2021年 沖縄県立中部病院 初期研修
2023年 沖縄県立中部病院 外科
所属学会:
・日本外科学会
・臨床外科学会
・日本消化器外科学会
・日本乳癌学会・日本Acute Care Surgery
学会資格:
・ALSO(Advanced Life Support in Obstetrics)
メッセージ:
地域に根ざした外科医療を通して、宮古島の皆さんの健康に貢献できるように頑張ります。
手術だけでなく、大腸がん検診など病気にならないための活動にも力を入れていきたいです。
自然豊かな島で、多様な症例と温かな人々に学べる地域外科医療の魅力をこれから外科を志す方々へ伝えていきたいです。


坂根 舜哉

役職:専攻医
専門分野:消化器・一般外科
出身大学:島根大学
所属学会:
日本外科学会
日本臨床外科学会
日本救急学会
日本Acute Care Surgery学会
日本集中治療学会
資格:
救急科専門医
JATECインストラクター
メッセージ:
患者様に寄り添った医療を提供できるように頑張ります。
宮古島の皆様から信頼いただけるよう努力しますので、よろしくお願いします。


桑江 一穂

役職:専攻医
専門分野:一般外科
出身大学:琉球大学
所属学会:日本外科学会
メッセージ:患者様一人一人に寄り添いながら、安心して治療を受けていただけるよう努めてまいります。この宮古島で経験できる多様な症例や人との繋がりを大切にし、地域医療に貢献していく所存です。よろしくお願いいたします。


川満 博昭
役職:県立宮古病院院長
専門分野:乳腺外科 甲状腺外科
出身大学:琉球大学
資格:
・マンモグラフィ読影認定医